2025年12月25日木曜日

年賀状の起源

 今年も年賀状作成の季節がやってまいりました。
最近は、SNSの普及で年賀状が衰退していると聞いています。

そんな時に、私は、ふと「年賀状っていつから出すようになったの?」と疑問に思ったので調べてみました。

日本の年賀状はいつからはじまったの?

年賀状は平安時代から始まったとされています。
平安時代の貴族、藤原明衡がまとめた手紙の文例集の中に、年始の挨拶の文例があり、これが残っている最も古いものです。
この頃からお世話になった方や親族に新年の挨拶をして回る「年始回り」という習慣が広まりました。
しかし、まだ挨拶に手紙を使用するのは一部の貴族で、直接会えないような遠方の方へ賀状として送っていたそうです。
江戸時代に入ると、今の郵便の先駆けとなる「飛脚」が充実し、庶民が手紙で挨拶を済ませることも増えていきます。
この頃には、「名刺受け」というものを玄関に設置し、不在時には、新年の挨拶を書いた名刺を入れてもらうという文化もありました。

現在の年賀状の形になったきっかけ

現在のようなはがきスタイルになったのは、1873年(明治6年)に登場した官製はがきがきっかけです。
明治20年前後には、年賀状を出すことが年始の恒例行事となります。
多くの人が「1月1日」の消印を押してもらうために、年末頃に年賀状を投函し、郵便局の仕事量は普段の何十倍にも跳ね上がったそうです。
その対策として、「年賀郵便」の特別取扱が始まりました。
これは現在のように年末のうちに年賀状を受け付け、元日に配達されるという制度です。
その後1949年に、いち民間人であった林正治氏からのアイディアで、お年玉つき年賀はがきも登場しました。